プレッシャー世代とポスト団塊の世代が求める「住居のカタチ」とは。

 

前回は、《住宅購入を考える年齢層とその世代の特徴》ということでこれから住宅購入を考える世代の特徴についてまとめさせていただきました。

今回は、この両世代の特徴を踏まえた「住まい」に対する考え方を検証し、今後の住宅の在り方にについて考えていきたいと思います。

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今の世代が住宅に対して求めるものとは。

1.低価格
まず第一に言えることは、低価格であるということ。
日本の平均年収は近年少しずつではあるが上昇はしている。
とは言うもののこの世代は”不況しか知らない世代”です。
雇用や収入も以前ほど保障されておらず、将来に対する不安を持っている人は多く、住宅購入を”リスク”と考える向きがあるようです。
最近では、家賃を節約するということでシェアハウスなどに住む人も増えているくらいですから。
そんな彼らが求める住宅購入の条件に「低価格」であることは、まず第一に優先すべき条件であることは間違いのないことだと思うのです。

ちなみに2016年の年齢別平均年収を見てみると、

20代 354万円 (男性:374万円・女性:324万円)
30代 467万円 (男性:501万円・女性:390万円)
40代 564万円 (男性:616万円・女性:425万円)
50代 701万円 (男性:744万円・女性:461万円)

現在の30代の平均年収が男性で約500万円前後となっています。手取りで考えると420万程になるでしょうか。
ここからボーナスを4ヶ月分と考えると平均月収が26万円程度となります。

例えばマンションで考えると、手取りの3分の1である8万円を家賃やローンに支払い、管理費などで1.5万円、光熱費1.5万円、携帯代1万円で固定費が12万円ですので、残りは14万円になります。
ここから衣食住の生活費、交際費、預貯金、自己投資などにかかるコストがバランスよく出せるかどうかということが問題です。
楽勝で生活できるよという人もいるでしょうし、最低でも月々3万円は貯金したいので残り10万円程ではきついという人もいるでしょう。
そもそも結婚して子どもがいる方の場合などは、相当大変かもしれません。
現在では、家賃や住宅ローンに月収の3分の1を費やすのは、高すぎるという考え方の人が増えているようです。

このことから考えると、金利や返済期間の長さによっても変わりますが、月々8万円を頑張って捻出したとしても借りることができる金額は2000万円~2500万円程度となります。
現在の大阪市内の新築マンションの現在の平均価格が5000万強と考えると、住宅購入がいかに大変かが分かるかと思います。

故に、この世代にとっては「低価格」であることが必須の条件ではあるのです。

 

2.資産として
この世代の住宅購入に対して、「資産」と考える向きがあります。
日本では、新築で購入した住宅がその後、どんどん価格が下がっていき15年後、30年後などに売却しようとしても、買った価格の半値にもならないということは少なくありません。
20~30年で建物の価値はほぼ0円になるのではと言われるほどです。

そしてこの世代は、阪神淡路大震災や東日本大震災、リーマンショックなど大きな経済の変化を経験している世代です。
そういった予期せぬ事態や今後の様々な環境・状況の変化にも敏感であることから、建物に求める価値よりも「資産」として考える傾向にあります。

それとまた、終身雇用が保証されない昨今、将来的に家を手放す(売却する)可能性も視野に入れます。売却とは限らず、賃貸に出すということもあります。
プレッシャー世代とポスト団塊の世代のこういった考え方を踏まえ、どういった住宅であれば、資産価値が大きく下がらないのか考えてみました。

1.駅から徒歩圏である物件。
2.スーパー・病院・学校との距離など、利便性に優れた物件。
3.今後地価が上昇(下がらない)見込みがある物件。
4.構造・躯体がしっかりしている安心・安全な物件。

このことから考えると、この世代の考える「住宅のカタチ」とは、ウワモノの建物より資産価値の下がらない利便性の良い土地であることが条件として考えられるのです。
つまり「新築を建てる」ことがステータストされていた昔と違い、中古物件であっても資産価値を重視する向きがあるんですね。

利便性のよい立地、人気のある立地で、かつ建物の構造・躯体がしっかりしていて適切にメンテナンスをすることで長く住むことのできるものが所有者にとってプラスの資産となりえるのです。

 

3.ライフスタイルに合わせた住空間
近年では物質的な豊かさよりも精神的な豊かさが求められるようになってきています。
プレッシャー世代とポスト団塊の世代の消費スタイルにも変化が出てきていて、「モノ消費」から「コト消費」へ移行していると言われています。
コト消費の軸となっているのが「ワクワクできるコトをしたい!」というニーズです。
ワクワクできるコト、自分が興味あるコトに関しては消費を惜しまない、そういった考えを持っているのがプレッシャー世代とポスト団塊の世代と言えるでしょう。

では住宅に置き換えて見たらどうでしょう。
趣味や好みを大胆に取り入れた住宅設計も増えてきています。
オーディオやビジュアルを鑑賞するホームシアター、手芸や絵画などに集中できるホビールーム、仲間が集うホームパーティーの場、料理を趣味として楽しむためのダイニング・キッチンスペース、少々狭いとしても自分のライフスタイルに沿った住居をつくりたいという声も増えてきています。
機能重視も大切ではあるのですが、面白味に欠ける住まいになっては、もったいない。遊び心ある設計やデザインで、夫婦それぞれの趣味や個性を思い切り反映させた心の弾む空間づくりを求めているのです。

「ほかでは見たことのない格好いい斬新な家に住みたい」
「住むスタイルが変わってもフレキシブルに対応できる…」
こんな声も聞かれます。
小さな子供が暮らしの中心になる場合、近い将来を見越して広さや位置を変えやすいフレキシブルな設計であり、可動式の間仕切りを取り入れるなど暮らしの変化に対応できる住居が好まれると考えられるのです。

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プレッシャー世代とポスト団塊の世代が求める「住居のカタチ」とは。

プレッシャー世代とポスト団塊の世代が求める住居とは、外観などの見た目よりも、ライフスタイルを充実させることができる住空間であり、将来の様々な環境にも変化できる住宅であること。
そして将来的に資産としての考えることができる物件であり、なおかつ低価格であるということ。

なんとも贅沢な考え方であり、難しい条件ではあると思いますよね。

しかし、この考え方により近づくことができる方法はあるのです。
それが、『中古住宅購入とリノベーション』なのです。
まず、資産価値の高いエリアでの物件を探し、ライフスタイルに合わせたリノベーションを施す、これが理想の住居のカタチとなり価格も抑えることのできる唯一の方法ではないでしょうか。

この『中古住宅×リノベーション』という考え方は、これから住宅購入を考えるプレッシャー世代とポスト団塊の世代が求める「住宅のカタチ」であると共に、建築業界・住宅業界に携わる人にとっても重要な考え方になってきています。
日本が抱える余剰住宅問題、スクラップ&ビルドを繰り返す悪しき日本の習慣による大量のゴミ問題、これらの問題を解決する上でも『中古住宅×リノベーション』という考え方は今の世代にとっても社会全体にとっても必要なことであり、需要がますます望める業態であると思うのです。

また別の機会に『中古住宅×リノベーション』について深く取り上げてみたいと思っています。
皆様がよりよい「住居のカタチ」が見つけられるような情報や提案を今後も取り組んでいきたいと考えています。

 

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