未来の年表から見えてくるものとは



未来の年表 人口減少日本でこれから起きること  
著:河合 雅司
日本が人口減少社会にあることは「常識」。だが、その実態を正確に知る人はどのくらいいるだろうか?人口減少に関する日々の変化というのは、極めてわずか。ゆえに人々を無関心にする。だが、それこそがこの問題の真の危機、「静かなる有事」である。書店には、人口減少・少子高齢社会の課題を論じた書物が数多く並ぶ。しかし、テーマを絞って論じるにとどまり、恐るべき日本の未来図を時系列に沿って、かつ体系的に解き明かす書物はこれまでなかった。それを明確にしておかなければ、講ずべき適切な対策とは何なのかを判断できず、日本の行く末を変えることは叶わないはずなのに、である。本書が、その画期的な役目を担おう。

 第1部は「人口減少カレンダー」とし、年代順に何が起こるのかを時系列に沿って、かつ体系的に示した。未来の現実をデータで示した「基礎編」である。第2部では、第1部で取り上げた問題への対策を「10の処方箋」として提示した。こちらは、全国の公務員・政策決定者にも向けた「応用編」と言える。これからの日本社会・日本経済を真摯に考えるうえでの必読書!


今年6月に書店に並んだ『未来の年表』。第一部では「人口減少カレンダー」と称し、どんな未来が予想されるか分かりやすくまとめられている。

  • 2016年、 出生数は100万人を切った
  • 2017年  「おばあちゃん大国」に変化 日本人女性の3人に1人がすでに65歳以上。
  • 2018年  国立大学が倒産の危機へ
  • 2019年  IT技術者が不足し始め、技術大国の地位揺らぐ
  • 2020年  女性の2人に1人が50歳以上に 出産可能な女性が減り始める。
  • 2021年  介護離職が大量発生する 団塊ジュニア世代が50代に突入
  • 2022年  独居世帯が3分の1超 ひとり暮らしをする貧しい高齢者の急増が大問題に。
  • 2023年  企業の人件費がピークを迎え、経営を苦しめる
  • 2024年  3人に1人が65歳以上・6人に1人が75歳以上「超・高齢者大国」へ
         毎年の死亡者は出生数の2倍に 老老介護がのしかかる。
  • 2025年  ついに東京都も人口減少へ
  • 2026年  認知症患者が700万人規模に
  • 2027年  輸血用血液が不足する
  • 2030年  都道府県の80%が生産力不足に陥る 生産年齢人口が極端に減少。
  • 2033年  全国の住宅の3戸に1戸が空き家になる
  • 2035年  「未婚大国」が誕生する 男性の3人に1人、女性は5人に1人が生涯未婚に。
  • 2039年  深刻な火葬場不足に陥る
  • 2040年  自治体の半数が消滅の危機に
  • 2042年  高齢者人口が約4000万人とピークに
  • 2045年  東京都民の3人に1人が高齢者に
  • 2050年  世界的な食料争奪戦に巻き込まれる 世界人口100億人に到達。
  • 2065年~ 外国人が無人の国土を占拠する

非常に興味深い。ほとんどネガティブな内容にはなっているが、実際にその通りになるのではないかと感じざるを得ないリアリティに溢れた未来年表である。
しかし、実際にはまだ起こっていないのだから、危機感を持つことは必要だが、まだ悲観する時期ではないと思う。国にだけ任せるのではなく、私たちのような若い世代がいかに対策を講じていくか、またこのような事態が予測されることで必ず求められる業種・業態が出てくるわけでビジネスチャンスにもなり得ると考えるべきだとも思うのです。

この年表で特に目立つのが「高齢化」の問題である。
「衣」に関する仕事に従事している人は、高齢者にどのようなcomfortを提供できるか。
「食」に関する仕事に従事している人は、高齢者が求めるものとは「味」なのか「安全性」なのか「価格」なのか。
「住」に関する仕事に従事している人は、高齢者が安心して暮らせる住まいをいかにして提供することができるのか。
それぞれの業種で取り組むべき課題が見えてくると思う。

私が以前勤めていた会社の取引先の中にとある美容クリニックが大阪・心斎橋にありました。そのクリニックは従来の美容治療は勿論のこと、病気にならないための治療、ガン予防、更年期対策などのアンチエイジング治療にいち早く取り組んでいた。
このクリニックの診察料や施術料は決して安くはない。しかし本当に必要なものには人はお金を出し惜しむことはしないもの。このクリニックも年々順調に売上を上げている。

「アンチエイジング」という言葉は今は女性のために使うことが主流であるが、今後は男性の需要も期待されている。
WHO(世界保健機関)の世界保健統計2016によると、平均寿命83.7歳の日本は世界一の長寿国ですが、男女別に見ると、女性は第1位(86.8歳)なのに対し、男性は第6位(80.5歳)。現代の日本で本当に「アンチエイジング」が求められているのは、健康に対する意識の高い女性よりも男性のほうではないかと言われているのです。
男性ホルモン低下、AGA、ED、老眼、前立腺がん、ドライマウス、オヤジ臭、シミ・シワ、尿漏れ、かくれ肥満・・・中年男性に対するアンチエイジング治療は今後期待できるビジネスモデルと言えるでしょう。

大手の大企業だけでなく私たちが属する中小企業・零細企業も「危機管理」という言葉を頻繁に発しながら目の前の問題を解決するだけに注力するのではなく、未来に向けた取り組みとこれからの潮流を読み解いたビジネス展開、マクロに物事を俯瞰できる姿勢で取り組むことが求められると思うのです。
2030年生産年齢人口が極端に減ると未来の年表には記載されている通り、今後日本の若いビジネスマンやビジネスウーマンがますます減っていくことは周知の事実であります。
しかし少ないながらも一人ひとりが未来について真剣に考え、アイデアを持ち寄り、前向きに取り組むことができたならば、素晴らしい未来の年表に書き換えることができると私は思うのです。

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