訪日する外国人の増加にともない私たちがすべきこととは


和食を学ぶ留学生が急増
2017/9/25付 日本経済新聞 朝刊

全国調理師養成施設協会(全調協)によると、2017年度の調理師学校への留学生入学者は424人で、4年前の2.6倍に増えた。和食を学ぶ留学生が多く、全調協の担当者は「(13年に)和食が世界遺産になったことも要因の一つ」と分析する。
出身国・地域では中国が134人で最多。4年前の4倍近くになった。伸びが目立つのはベトナムで、17年度は66人と台湾を上回り3位となった。
いずれも和食ブームで日本食レストランが急増している国だ。少子化のあおりを受けて調理師学校全体の入学者は減少傾向にあり、留学生受け入れに力を入れている学校が増えているという。

 


昨日の日経新聞に掲載されていたこの記事。このように日本に留学し、日本の文化を学ぼうとする若い人が増えていることは本当に嬉しいことではあります。
最近では飲食店などで働く外国人の姿を当たり前に見かけるようにもなりました。これは外国人留学生の増加と共に、学業の合間にアルバイトとして飲食店で働いている留学生が増えたからでしょう。日本の物価は安くはないので生活費用などを稼ぐ必要がありますからね。

ちなみに日本政府は2020年を目途に30万人の留学生受入れを目指す、「留学生30万人計画」を2008年に発表しています。
そして冒頭の調理師学校への留学生に限らず、日本への留学生は毎年増加傾向にあり、2008年には12万人だった留学生が、2015年には20万人を突破してます。特に目立つのがベトナムやネパールといった東南アジア各国の留学生の増加が著しいのです。

このように外国人留学生が増えることは日本にとっては大変有難いことではあります。
今年4月の有効求人倍率は1.48倍に上がり、バブル期で最も高かった1990年7月の1.46倍を上回った結果が出ました。求人倍率の上昇は景気の改善を反映した面もあるのですが、少子化による人口減少という構造的要因が大きいと言われています。
企業も政府も人口減に伴う人手不足が一段と深刻になることを危惧している中、外国人留学生の増加は、潜在的な将来の働き手となり問題を解決できる救いの手になると考えているのです。

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多くの外国人留学生が働く飲食店

人手不足が著しいといわれる飲食店においては、外国人留学生を雇う企業も今では少なくありません。
元々は飲食店アルバイトの担い手の中心は、学生などの若者が中心でした。しかし、過酷な労働条件やブラック企業の存在で自ら飲食業に身を投じようとする若者は減ってしまいました。
そこで人手不足の解消として、外国人労働者を積極的に雇用する会社が増えてきたことが考えられます。また都内などでは2020年に東京オリンピック・パラリンピックを控え、母語や英語で対応可能な外国人労働者を確保しておくことは、お店にとっても重要と考える向きがあるようです。

このような背景から、飲食産業においては、すでに外国人労働者の争奪戦になっているともいわれています。
また外国人留学生にとっても飲食店やファーストフード店でのバイトは、「マニュアルがある」「シフト制で時間が選べる」「日本語のコミュニケーションを学ぶことができる」「まかない(食事)が出る」といった多くの理由から選ばれるケースが多いようです。

このように雇い手と働き手の思いが一致することで飲食店で働く外国人や外国人留学生が増えているんですよね。
ただ私自身が「外国人が接客業なんてできるのか」「日本人が大切にする【おもてなし】なんて外国人が理解できるわけがない」と懐疑的な考えだったのです。
実際に某牛丼店に行った時には、言葉もまともに通じず、聞き返せば逆にキレた口調で言い返されたこともあったくらいですから。
なので、「飲食店などのサービス業に外国人を使うなんてナンセンス」と私は考えていたのです。



外国人留学生が働くお店で・・・

先日、昼食でとある寿司チェーン店に行ったときの話。
午後3時を回っていたため比較的お客は少なめでした。店内では年配の女性と東南アジア出身と思われる外国人女性、お二人の従業員がホールを担当していました。

そこで私は3点ほど不満に思う出来事があったのです。
まず1つ目が、大して混雑していないにもかかわらず、席への案内が遅い。
2つ目が、注文内容と違う商品が届いたにもかかわらず対応が悪い。
3つ目が、お会計の呼び出しボタンを押したのに5分経っても誰も来ない。

一体どうしてこんな状況になるのか?何が原因のか?って色々と考えてみたのです。
皆さんは何が原因と思われますか。
「外国人がホールを担当してるから」って思われる方が多いと思うんですよね。私も最初はそう思いました。
確かに日本人なら要領よく、もっとスムーズに対応でききていたかも知れません。しかし、待たされている間よくよく考えていくうちに、不慣れな外国人の方には全く腹も立たなくなって、逆に可愛そうだなって感じたんです。

そして私が一番腹立たしく感じるようになったのが、外国人の従業員をサポートしてあげようとする日本人従業員が誰もいないってことなんです。一人で焦り慌しく動き回る外国人の女性を私は大変気の毒に感じてしまったのです。

そこで私は何が言いたいか。つまり外国人を雇うのであれば、それをサポートできる環境を整えてあげることがお店や企業には大切だということなんです。そして経営者や上司は、従業員にもそう教育すべきだと思うのです。

日本人とは、気遣いのできる心優しい思いやりのある人種だと私は思っています。
世界的にも「日本人は親切」と答える人が90%以上もいます。
そんな日本へ、はるばる遠い国から学ぶためにやってきた外国人留学生。
数ある国から日本を選び、不安を抱えながらも多くの希望を抱いてやってきた外国人留学生。

しかし、日本の人は何ひとつ助けてくれない、手伝ってもくれない、たどたどしい日本語でお客さんに謝りに行かされる・・・。
この外国人留学生の女の子は、きっと日本に失望するのではないでしょうか。それを考えると何だか悲しくなってきてしまったんですよね。


外国人を受け入れるからには

外国人留学生や外国人労働者を積極的に受け入れることは、労働者不足に悩まされる日本には必要不可欠です。国全体が推し進める重要事項ではあります。
しかし、外国人に対し偏見な目で見たり、働く外国人を見下したり差別したり、そういった考えの方が日本には少なくないのも事実です。
実際に私もそうでしたから。

2020年には、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を迎えることもあり、飲食店だけに限らず外国人と接する機会は今後益々増加することが予想されます。
外国人に対する偏見や差別をなくしていくためには、文化等の多様性を認め、外国人の生活習慣等を理解・尊重することが私たちには必要です。
外国人を雇う経営者は特にだと思うのです。「人手がいないから仕方なく」といった理由で雇っていたとしても、会社のトップが偏見のない尊重した接し方をすれば、少しずつかもしれませんが従業員にも浸透していくはずです。

外国に行った経験のない人ほど、外国人に対し偏見を持っているとも言われています。
外国人に対し過剰な偏見を持っている人は、一度外国へ行って現地の飲食店で働いてみるのもいいかもしれませんね。

一人でも多くの外国人の方に「やっぱり日本人って優しくって親切だ」と思ってもらえるように、日本人一人ひとりが偏見をなくし、尊重する意識を高め、心からおもてなしの精神で接することが閉鎖的と言われる日本をグローバルな日本へと変える手段のひとつであると私は思うのです。


jtg-20151014g.jpgパンドラの憂鬱
「外国人が語る日本人の特別な親切心」

訪日する外国人が増えれば、それだけ日本で問題に遭遇する外国人も増えていきます。国際交流を目的としたプロジェクト「Japan Tour Guide」は、困っている外国人旅行客を助けるべく、渋谷や原宿などの観光地に「お助け隊」をボランティアの方々で結成。外国人の方から日本人に助けてもらった体験談が多く寄せられた。

 




 

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