知っとかなあかん関西人/山田尚子


 

山田尚子/アニメーション監督・演出家

「山田尚子」の画像検索結果京都アニメーションの所属。1984年11月28日、京都府で生まれ。
京都造形芸術大学に進学後は特撮部に所属していた。学科での専攻は油絵だったが、3年次にて「キャンバスでは自分がやりたい表現は出来ない」と感じ、立体造型の製作に着手。皆が絵画に取り組む中、発泡プラスチックを削っていたという。
同大学を卒業後京都アニメーションに入社し、アニメーターとして仕事を始める。AIR、涼宮ハルヒの憂鬱、らき☆すたなどで原画をこなしながら、CLANNAD -クラナド-で演出補佐を務めるなどして演出方面にも進出。この時から既に他のスタッフよりも一歩抜き出た、才能を持ち合わせていたと言える。 その実力はCLANNAD AFTER STORYの16話での演出で垣間見ることができる。そういう経緯もあってか彼女は20代半ばという若さで、けいおん!の監督を務めるこことなる。結果として、本作は大ヒット作品となった。理由としてはやはり男性監督では出せない独特の空気感やテンプレートな萌えアニメの演出を抑えたりなどいい意味で女性ならではの作品に仕上げたことであろう。
関連画像2013年、「たまこまーけっと」でオリジナル作品初監督。翌年公開の映画「たまこラブストーリー」でも監督を務め、第18回文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門新人賞を受賞した。2015年には、テレビシリーズ『響け! ユーフォニアム』にてシリーズ演出を担当。また、同年10月、大今良時原作『聲の形』のアニメーション映画化に際し、監督を務めることが発表された。2016年9月17日、長編映画監督3作目となる『映画 聲の形』が公開。本作は山田にとって初となる、テレビシリーズを挟まない映画となった。公開館数は120館と小規模ながら、累計動員177万人、興行収入は23億円を突破し、2016年度の日本映画全体の興収ベスト10入りを果たすなどの大ヒットを収めた。また、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞、第26回日本映画批評家大賞アニメーション部門作品賞、第20回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞などを受賞。

また、カンヌ国際映画祭から独立する形で設立され、アニメ映画祭としては世界最大の規模と長い歴史を誇るアヌシー国際アニメーション映画祭にて、長編コンペティション部門入選を果たした。2018年4月21日、『響け! ユーフォニアム』の完全新作となるアニメーション映画『リズと青い鳥』が公開予定。

 

作風

アニメ監督としての特徴は第三者視点で観察するような、遠方の描写が多くみられる。また足へのこだわりは半端なく感情的なシーンなどはあえて顔の表情では描かず、足の動きで表現する方法を用いる。曰く「人は足に一番感情が表れる」とのこと。映画けいおん!ラストでの足だけの長回しのシーンは演技指導を入れたりと徹底しており、その足へのこだわりが、最大限に発揮されているシーンである。
またアニメキャラの服装には色々こだわりがあり、CLANNAD -クラナド-の岡崎朋也やけいおん!の平沢唯のTシャツに一言文字の入った通称「変Tシャツ」などお茶目なのもあれば、けいおん!のED「Don’t say“lazy”」などにおけるPV風衣装といったカッコいい物など、色々と多彩なセンスを持っている。

 

主な監督作品

テレビアニメ「けいおん」

(2009年4月2日~6月25日)
監督・絵コンテ(1話・12話・13話)・演出(1話)・原画(12話)・ED絵コンテ・演出・原画
(2010月4月6日~9月28日)
監督・絵コンテ(1話・3話・24話)・演出(1話・24話)・前期ED絵コンテ・演出・後期OP絵コンテ・演出・後期ED絵コンテ・演出

「アニメ けいおん」の画像検索結果概要・あらすじ:唯・澪・律・紬が入学した時点で、桜が丘高校軽音部は前年に部員全員が卒業したため部員数が0となり、新たに4人の部員が入部しなければ廃部となる状況だった。そのため軽音部に入部を希望していた田井中律は自ら発起人となり、幼なじみの秋山澪を半ば強引に入部させ、合唱部の練習場所と間違えて二人のいた音楽室にやってきた琴吹紬も勧誘し、部員数を3人にする。そこに軽音部を「軽い音楽をする部活」と勘違いした平沢唯が4人目として入部したことで、軽音部はなんとか廃部を免れることができた。さらに翌年、新入生の中野梓が入部したことで部員数は5人となる・・・。
軽音部の結成から卒業までの3年間を描くストーリー。

 

「映画 けいおん」の画像検索結果「映画 けいおん」

(2011年11月3日)監督・絵コンテ・演出

あらすじ:全員同じ大学に合格して後は卒業を間近に控えるだけとなった唯、澪、律、紬は、部室でお茶を飲みながらいつも通りの時間を過ごしていた。ある日唯たち4人は、教室でクラスメートのバレー部が卒業旅行の計画を立てていることを知り、卒業旅行に行くことを決める。その話を聞いた梓も加えて、行先の候補地を決めることになる。当初あみだくじで決めようとしていたが唯のインチキによりあみだくじは中止に。その後、水槽の中に入れた、それぞれの行きたい場所を書いたティーカップの中から、トンちゃんが触れた場所に決める、という方法をとる。その結果、澪の希望しているロンドンに行くことになった。そして、いざロンドンへ出発した軽音部員達だったが、一方で唯達3年生は、唯の提案で先輩として梓に残すものとして、梓に贈る曲のことを考えていた。

 

テレビアニメ「たまこまーけっと」

(2013年1月10日~2013年3月28日)
監督・絵コンテ(1話・2話・11話・12話)・演出(1話)・OP絵コンテ・演出・ED絵コンテ・演出・劇中歌「恋の歌」作詞

「アニメ たまこまーけっと」の画像検索結果概要:山田尚子監督の完全オリジナルアニメ作品。シリーズ構成に吉田玲子、キャラクターデザインに堀口悠紀子と、『けいおん!』のスタッフが名を連ねている。また、京都アニメーションにとっては、『MUNTOシリーズ』以来2作目のオリジナル作品である。
2012年11月28日深夜、TOKYO MXなどで放送された京都アニメーションの制作によるテレビアニメ『中二病でも恋がしたい!』第9話の番組CMにて初めて告知された。同社の元請制作およびオリジナルアニメ制作10周年記念作品と位置付けており、元からテレビ放送向けに制作されたのは本作品が初めてとなる。 また洲崎綾(主人公たまこ役)、金子有希(みどり役)、長妻樹里(かんな役)は共に本作がアニメ初レギュラー作となった(洲崎はアニメ初主演、金子はアニメデビュー作ともなる)。
2013年9月に公開された上記作品の劇場版『小鳥遊六花・改〜劇場版 中二病でも恋がしたい!〜』の上映前CMにて、本作品の新作の製作が発表された。その後、2013年12月に劇場版の製作と公開日の発表が行われ、2014年4月26日に続編に当たる劇場版『たまこラブストーリー』が公開された。
主人公たまこは餅屋の娘ということで、本作には四季折々の(もしくは餅を使った菓子やまんじゅう)が登場しており、一種のキーアイテムとして扱われている。たまこの家族や学友たち、たまこの家である餅屋がある「うさぎ山商店街」の人たちは、お互いや商店街を訪れる人たちにも惜しみない愛情をもって接しており、彼らの人情あふれる姿とドラマが本作の特色となっている。

 

映画「たまこラブストーリー」

(2014年4月26日)監督・絵コンテ・演出・OPテーマ「KOI NO UTA」作詞・EDテーマ「こいのうた」作詞

「アニメ たまこラブストーリー」の画像検索結果概要:2013年12月、『たまこまーけっと』の劇場アニメ化が発表され、公式サイトがオープン。「たまこ、むけました。」というキャッチコピーと共に、主人公・北白川たまこが髪を下ろし、少し大人びた表情で描かれたキービジュアルが公開される。
2014年4月26日に公開。全国24スクリーンという小規模公開ながら、公開初週の土日2日間で動員2万263人、興収3168万8700円となり、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)で第11位にランクインするなど好成績をあげる。また、ぴあ初日満足度ランキング(ぴあ映画生活調べ)では第1位を獲得し、10代から30代の観客を中心に高い支持を集めた。その後、上映劇場も拡大され、興行収入は2億円を突破した。
同年11月には、第18回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で新人賞を受賞。2016年9月16日、地上波初放送がなされた。


 
「映画 聲の形」(えいが こえのかたち)

(2016年9月17日)監督・絵コンテ

「声の形 映画 山田尚子」の画像検索結果概要:原作は大今良時による漫画『聲の形』。山田尚子の長編映画監督3作目となる作品。脚本はこれまでの監督作でもタッグを組んでいる吉田玲子が務めた。アニメーション制作は京都アニメーションが担当。
公開館数は120館と小規模ながら、累計動員177万人を突破、興行収入は23億円を達成し、2016年度の日本映画全体の興収ランキングで第10位、松竹配給作品では第1位となる記録を収めた。
第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞、第26回日本映画批評家大賞アニメーション部門作品賞、第20回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞受賞作。文部科学省タイアップ作品。
主人公の石田将也と先天性の聴覚障害を持つ西宮硝子を中心に、人と人との繋がりやディスコミュニケーションを描く。キャッチコピーは、「君に生きるのを手伝ってほしい」。

ストーリー

関連画像プロローグ
高校3年生の主人公・石田将也はある決意を胸に、これまで続けていたアルバイトを辞め、また自室の家具を全て売り、銀行口座から全財産を引き出す。そしてその札束を封筒に入れ、母の眠る枕元に置き、家を出る。

小学6年生時代
舞台は小学生時代まで遡る。小学6年生の石田将也は友人らと仲良く遊ぶ、活発な少年であった。そんな将也の通うクラスにある日、先天性の聴覚障害を持つ少女・西宮硝子が転校してくる。川井みきや植野直花といったクラスメイト達は、耳が聞こえない硝子に対し、「筆談用ノート」を使用しながら徐々に交流を深めていったり、授業に戸惑う場面では助けたりするなど、友好的な間柄が出来始めていた。しかし、そのような状況も長くは続かなかった。硝子が原因で授業に支障が出始め、それに対しクラスメイト達が不満を持つようになり、次第に硝子は孤立していってしまう。そんな硝子を気にかける様子も一時見せる将也であったが、状況は悪くなっていく一方であった。
そんな中、将也は硝子に対し興味本位でからかい始めてしまい、それは次第にエスカレートしていき、度重なる補聴器紛失または故障へと繋がっていく。暫くしたある日、一連の出来事が表面化し、校長を中心とした

関連画像

クラスの学級会が行われる。その中で、将也は補聴器が高価であることを初めて知り、自らがしてしまったことに動揺しながらも、正直に名乗り出るべく手をあげようとしたその時、これまでクラスに無関心であった担任・竹内に急に名指しされ、糾弾される。それに対して他のクラスメイト達も便乗し、全責任を将也一人だけに押し付けた。その結果、周囲から裏切られた将也がその日を境に、新たないじめの標的とされていく。
将也に対するいじめが続いていたある日、教室に戻った将也は、自らの机を懸命に拭く硝子を発見する。何をしているのか理解できず、また硝子のいつもの愛想笑いに嫌気がし、取っ組み合いの喧嘩となってしまう。後に硝子は別の学校に転校。その後になって将也は、硝子がしていたことは「将也自身の落書きされた机」を綺麗に拭いていたことだと気がつくのであった。
関連画像その後も周囲の状況が変わることは無かった。その中で将也は「自分がしたことは自分に跳ね返る。自分は罪を背負い、罰を受ける必要のある人間である。」との気持ちを抱き、中学・高校に上がっても友人を一人も作ることもなく、ただひたすら孤独に過ごしていく。

高校3年生時代
高校3年生の将也はこれまでの人生を清算するため、自殺を決意。手話を習得していた将也は、死ぬ前にきちんと硝子に謝罪をするため、彼女が通う手話サークルを訪れる。
そして将也と硝子は再会を果たす。将也は「筆談用ノート」を渡し、小学生の時には理解することが出来なかった硝子の手話・「友達になってほしい」を、改めて硝子に対してするのであった。

 

映画「リズと青い鳥」

(2018年4月21日公開予定)監督

概要:『響け!ユーフォニアム』の完全新作映画。吹奏楽部唯一のオーボエ奏者である鎧塚みぞれと、かつてフルート担当で今は退部している傘木希美を中心とした物語を完全新作の映画として描く。
アニメーション制作:京都アニメーション ・ 配給:松竹

 

 

「映画 聲の形」から感じる山田尚子のすごさ

関連画像ここまでの奥深い表現を描くことができるのだろうか。『聲の形』を観て素直にそう感じた。若くして、すでにアニメの世界では、その名声は知れ渡る山田尚子監督だが、この作品はアニメを見慣れていない実写映画ファンにも訴える力がある、そんな映画に仕上がっている。いじめと聴覚障害という難しい題材であるにも関わらず、原作の世界を損なうことなく、自らのスタイルで素晴らしい作品へと見事に仕上げた。

山田監督の絵コンテの特徴として、しばしばファンの間でも言及されるのは足と横顔のカットの多用だ。この2つは彼女の代名詞と言っても差し支えないだろう。「足は普段は机の下に隠れちゃうので人の本性が出ちゃう」と、足のカット多用の意図を語る山田監督。本作では足の表現はさらに洗練されている。主人公の感情を表現すると同時に、相手の微妙な感情の揺れを描く技術は彼女にしかなし得ないセンスだろう。実写映画さながらのカメラ演出、「足」と人物を真横から捉える「横顔」は、彼女独特の表現方法であり、敢えて情報量を少なくすることで観客の想像力を巧みに刺激する。

彼女の演出力は、文字や言葉では言い表すことはできない。とにかく「映画 聲の形」を観ていただければ分かるだろう。非常に繊細な題材であるにも関わらず、実写よりも実写らしく表現し、深く心に響いてくる、唯一無二の作品だ。

京都出身の山田尚子と制作会社の京都アニメーション。関西には知っとかなあかん関西人が近くにいる。今後も目が離せない監督、演出家の一人だ。

 

 

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